富田川カヌーツーリング(2002年4月28日)

とんだがわ 和歌山県大塔村〜上富田町
リアルタイム水量 鮎川新橋
駐車場 START 忘れた
GOAL 河原まで入れるかどうかは忘れたけど、駐車可
トイレ 道の駅
買い出し 鮎川温泉前に道の駅
温泉 鮎川温泉があったけど、すでに閉館・・・
ひとこと 水はきれいだけど、とにかく水量がない。

 この川は、某鮎釣り師が近畿地方では一番の清流と認める川なのだ。ただし、カヌーで下ったという記録は少なく、はたして水量があるのか、難易度はどうなのか、というのはほとんど未知数。

 スタートを滝尻右岸側、ゴールを鮎川新橋の左岸上流側に決めた。距離は8kmくらいだ。道路から見た感じでは、かなり水量が少なく、ライニングダウンが何回も必要になりそうな気配であった。ま、その通りになるのだが。
 今回のメンバーは、月座さん、うじさん、松井さん、田畑君、福田さん、たけちゃん、あきらKさん、ゴンの8名。ダッキーの1名を除く7名はポリ艇である。

 スタート地点は瀞場で、水が澄んでいて、非常に美しかった。ここでロール練習をしない手はない。私はメンバー中で唯一、ロールできるといってもいい。ここでカヌー部顧問としての違いを見せつけなくてはならない。なのにこれが大失敗。
 一度目のロールに失敗したときに悪い点が分かったので、2度目にそれを修正して起きあがったものの、回りすぎて反対側に沈。息が続きそうになかったので、ここで脱を試みた。今まではフットブレイスを蹴ることでスプレーカバーが外れて膝も抜けたのだが、今回はフッティングがきつく、それも出来なかった。はじめて手でスプレーカバーを外し、膝を抜いて脱に成功。水中の時間が結構長く、鼻からしこたま水を飲んでしまったようで、まともに息が出来ず、ひっくり返った艇に必死にしがみついた。今までのカヌー遊びで、一番苦しい思いをしてしまった。今年の初ロールだったのに。もう今年のオレはダメかもしれない・・・

 落ち込んだままツーリング開始。スタートしてすぐに、大岩絡みの箇所がある。鋭角に曲がらなければならないところもあるが、それほど流れが速くないので、難易度は高くない。

 この岩場を過ぎると、あとはひたすら浅瀬との闘いであった。とにかく歩かなくてはならない。特に、ダッキーで参加のあきらKさんや、水深を読むことに不慣れなメンバーは、頻繁にライニングダウンを繰り返した。私自身も、このツーリングでは10回くらい歩かされた。これだけライニングダウンを繰り返さなければならないツーリングというのは、ちょっと記憶にない。
 とはいえ、この川の水の美しさは噂通りであり、風景もそれなりにすばらしいのだが。

 昼食の時点で体が濡れていたのは、ロールに失敗して泳いだ私だけ。陽が差さなかったし、少々肌寒かった。この休憩までの平均漕行時速はわずかに1.5km。GPSでの計測なので、間違いはないのだ。瀞場の流速が1.5kmだったので、我々のペースはそれと変わらない。
 さっさと食事を済ませて、また漕ぎ始めた。

 これ以降、屈曲カーブが幾分多くなり、沈脱者が続出した。松井さん、田畑君、それと福田さん。田畑君は、人生での初沈脱(写真)。福田さんは2回ともギャラリーの前で。行程中、ギャラリーがいたのはこの2箇所だけだったので、全く無駄が無く、効率のいい沈というべきであろうか!?

 ゴール地点脇のグラウンドでは、草野球の試合が終わったところで、ギャラリーが多かった。福田さん、3度目の沈脱か、と一同固唾をのんで見守ったが、ここでは無事であった。

 水量は、途中から大きな支流の合流があるわけでもなく、最後まで悩まされ続けた。水質もまた上から下まで変わらず、素晴らしいままであった。この川でのベストシーズンは、台風も鮎釣りも落ち着いた10月初旬あたりかな。その頃ならもしかすれば水量もあるかもしれない。

 ちなみに、翌日、河口まで8kmのところにある生馬橋を渡ったのだが、気持ち悪いまでに水量がなかった。漕いだ区間以下であり、艇を浮かべることさえ不可能なレベル。河床にしみ込んでしまったのか、あるいは田植えの時期だけに、田んぼへ水を取られたのか・・・。
 某年10月初旬に富田川沿いを車で走ったときには、普通にツーリングができそうなくらいの水量に見受けられたので、単に時期が悪かっただけのようにも思う。


 最後に、付近の温泉について。すぐ近くにある鮎川温泉は倒産した可能性が高い。そこから車で40分の龍神温泉は、日本三美人の湯として知られ、露天風呂番付でも西日本2位となっている。この番付の対象となった元湯(600円)に行ったが、まぁなんといいますか・・・。ナトリウム系単純泉で、肌にすべすべ感が現れるまでの時間は格段に短かったが、施設は平凡。"美人の湯"はともかく、これが西日本2位とはねぇ。

(おわり)